京都工芸繊維大学
バイオベースマテリアル学専攻
バイオ機能材料研究室 岡久グループ
竹材の生物学的特徴の解明と
草本植物由来新規材料開発
竹を含む大型草本植物は成長の早さから有力なバイオマス資源として注目されつつも、生物学的な基礎研究がこれまでにあまりなされてこなかったこともあり、単なる木材資源の代替材としての利用にとどまっているのが現状です。本研究課題では大型草本植物の新規利用システムの構築を目指し、ナノセルロースおよび再生セルロース繊維の開発等、新規材料開発に関する研究を行っています。
・竹材細胞壁におけるリグニンの熱軟化温度付近におけるナノ構造の観察
・イオン液体処理による竹材の立体成形(M2)
・イオン液体を用いた雑草由来再生セルロース繊維の開発(M2)
・廃竹および筍皮由来CNF/CNCの特性解析と樹脂補強材への応用(M1)
・セルロースナノファイバーによる土壁の修繕補強効果(M1)
・イオン液体を用いた新規再生セルロース繊維染色手法の開発(M1)
![図1.jpg](https://static.wixstatic.com/media/e96c45_d3e24f596e464297a82fdb5b602f8642~mv2.jpg/v1/fill/w_564,h_306,al_c,lg_1,q_80,enc_auto/%E5%9B%B31.jpg)
天然の結晶形態を維持した
フィブロインナノファイバー材料の創製
シルクフィブロインの高い生体適合性を活かした新規生体材料の創製を目指し、従来の溶解型ナノファイバー(エレクトロスピニング)とは異なる手法でフィブロインを解繊することで、高性能フィブロインナノファイバーの製造を行っています。製造したナノファイバーは天然の結晶形態を維持したまま水中に分散した状態で得られ、容易にフィルム化が可能であり、従来の手法で作製したフィルムに比べて耐熱性および強度が優れていることが明らかになりました。本手法は毒性を有する溶剤を用いることなくフィブロインを水分散させるものであり、配合や加工性、成形性に優れ、幅広い用途展開を可能にするものです。
この新素材を用いた生体と地球に優しい材料開発を行っています。
京都工芸繊維大学 パテントカタログ
生体適合性、力学的特性の長所をかけ合わすキトサン・フィブロインナノファイバー複合ゲル
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・フィブロインナノファイバー製造時に適した精練条件の検討(M2)
・種々の溶媒中におけるフィブロインナノファイバーの分散性(M2)
・機械解繊フィブロインナノファイバー基板上での細胞挙動の観察 (M1)
・機械解繊フィブロインナノファイバー補強PLAフィルムの開発(M1)
・油中におけるフィブロインナノファイバーの分散安定性 -撹拌速度と時間の影響-(B4)
![IMG_6059.jpg](https://static.wixstatic.com/media/e96c45_717d81250b1c4a3284970e3351d2ce10~mv2_d_2422_1948_s_2.jpg/v1/fill/w_91,h_74,al_c,q_80,usm_0.66_1.00_0.01,blur_2,enc_auto/IMG_6059.jpg)